2024年補助金は、どうなる?



2024年(令和6年度)の補助金は、令和5年12月22日の閣議決定を受け、令和6年度一般会計歳入歳出概算額(政府予算案)が各省庁に内示されました。

 

令和6年度一般会計予算は、過去最大であった前年比△2ポイント減ですが、2年連続で、110兆円超える112兆717億円となっており過去2番目の大型予算規模となっております。内訳をみると、引き続き、財源の3割以上を国債に頼る厳しい財政状況が続いています。

 

特に、全体の1/3を占める「社会保障費」は、37兆7,193億円と前年の当初予算よりも8,506億円増えて過去最大となっています。

 

目玉の政策は、子育て支援・暮らしに関する予算や経済成長に関する予算が盛り込まれていますが、今回は、中小企業関連の補助金に絞って、令和6年度の予算概要を解説します。 


まずは、中小企業庁の所轄である「中小企業向けの補助金」について、見てみましょう。

 

2024年(令和6年度)の公募型補助金は、前年に引き続き、(1)「事業再構築補助金」、(2)「ものづくり補助金」、(3)「小規模事業者持続化補助金」、(4)「IT導入補助金」、(5)「省力化投資補助金」(令和5年度補正予算で追加)、以上の5本となります。

 

ここでは、「IT導入補助金」を除く、4つの補助金について、概略のご説明をします。

 

(1) 「事業再構築補助金」

 

事業再構築補助金は、2021年3月に公募が開始され、これまでに11回公募され、2024年度も継続で、2~3回の公募が予定されています。

 

事業再構築補助金は、コロナ後の社会の変化に対応するため、2021年に、事業再構築を支援する目的で新設された補助金で、補助上限1.5億円、補助率は2/3の大型の補助金制度です。

 

なお、これまでのポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するための「新市場進出・事業・業種転換・事業再編といった中小企業等の事業再構築の支援は、2024年度は見直す」と明記されてますので、新たな公募要領が注目されてます。

 

また、補助金の目的も、これまでの「中小企業等の売上拡大・生産性向上の支援」が、2024年度から、「人手不足に悩む中小企業等に対して省力化投資を支援する」に変更されています。

 

補助金の予算額は、前年度は5,800億円と大型な補助金でしたが、新型コロナ対策としての役割を見直すべきとの意見も上がっている等の背景から、2024年度の予算額は1,000億円程度に縮小されています。

 

事業再構築補助金には6つの申請枠があり、それぞれにより目的や特徴、補助上限額・補助率は異なります。

 

成長枠:市場規模が10%以上拡大する市長へ業種・業態転換を支援

 

物価高騰対策・回復再生応援枠:ポストコロナへの対応や物価高騰への対策を行う事業者を支援

 

最低賃金枠:最低賃金引上げの影響を受け、その原資の確保が困難な業況の厳しい中小企業等を支援

 

グリーン成長枠:2050年のカーボンニュートラル実現に向け、グリーン分野(14分野)での成長を目指す事業者を支援

 

 

産業構造転換枠:国内市場が縮小しているなど、社会構造的な課題に直面している事業者を支援

 

サプライチェーン強靭化枠:海外で製造していた製品について、その製造方法が先進性を有する国内生産拠点を整備する事業者を支援

 

それぞれの詳細は、変更の含めて、公募要項をご確認ください。

 

なお、採択率は、第1回の55.3%から第10回の48.1%と、応募件数の過半前後が採択されています。

 

採択は、事業計画書の内容が採択の可否に直結しますので、事業計画書の作成に力点をおきましょう。

 

採択の「事業計画書」や活用例が中小企業庁のホームページに公開されていますので、ご参考ください。

 

◆ 「事業再構築補助金の事業計画書(事例紹介)」は、こちら

 

◆ 「事業再構築補助金」ホームページは、こちら

 



(2) 「ものづくり補助金」

 

もとづくり補助金は、正式名は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」といい、「中小企業等による生産性向上に資する革新的なサービス開発、試作品開発、生産プロセスの改善・生産性を向上させるための設備投資等を支援する補助金です。

 

申請枠は「省力化(オーダーメイド)枠」・「製品・サービス高付加価値枠」・「グローバル枠」、補助率は1/2~2/3、補助上限額は750万円~8,000万円で、活用しやすい内容となっています。

  

現在、第17次公募が2024年2月13日(月)が受付開始、3月1日(金)が申請締切となっており、申請の検討中の方は、今が、取り組み開始のタイミングです。

 

ものづくり補助金の基本要件は、(1) 従業員への給与増加(毎年1.5%増加)、(2) 最低賃金の引き上げ(毎年30円以上)、(3) 企業の付加価値増加(年平均3%以上増加)で、達成できない場合には、補助金の返還を求められることがあるので、事業計画の作成に当たっては、慎重な検討が必要となります。

 

補助対象経費は、機械装置・システム構築費、運搬費、クラウドサービス利用費、技術導入費、知的財産権等関連費、製品開発に関する外注費、専門家経費、原材料費等と広範囲に渡っています。

  

詳細は、「ものづくり補助金総合サイト」をご参照ください。

  



(3) 「小規模事業者持続化補助金」

 

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が自社の経営を見直し、自らが持続的な経営に向けた経営計画を作成した上で行う販路開拓や生産性向上の取組を支援する補助金です。

  

小規模事業者持続化補助金は、補助額は少額ですが、申請しやすく、使いやすい補助金であり、第14回受付公募が令和5年12月に終了しています。次の「第15回公募」は、現在、準備中となっております。

 

対象経費は、販路開拓・拡大のためのチラシ・パンフレット、ホームページ・ウェブ広告、店舗の改装、展示会の出展、新商品の開発費用などで、加えて、国の政策目的に合わせた特別枠も設置されています。

 

なお、前年度からホームページへの補助額は、一定の制限が加わっています。

 

採択率は、他の補助金より高い状況が推移してますが、「経営計画書」の内容が採択されるか否かにかかっていますので、以下のホームページをご参照ください。

 

◆「事例から学ぶ「持続化補助金」」(ミラサポPlus)

 

「商工会議所地区 小規模事業者持続化補助金 <一般型>第14回受付締切以降用」は、こちら

 


(経済産業省)令和5年度補正予算の事業概要より抜粋
(経済産業省)令和5年度補正予算の事業概要より抜粋

(4) 「省力化投資補助金」

 

省力化補助金は、正式名は「中小企業省力化投資補助事業」といい、令和5年度補正予算で閣議決定した補助金です。第1回公募は2024年春ごろに準備予定されています。

 

省力化補助金は、中小企業等の省人化・省力化の取組を支援する補助金であって、具体的には、DX・IoT・AI導入等に係る費用について、補助上限額1,500万円、補助率1/2~2/3の支援となっています。

 

中小企業省力化投資補助事業の特徴は、公募要領に記載された「カタログ」の中から事業者がシステムを選択し、導入できることです。

 

中小企業等事業再構築促進事業の再編であることから、「カタログ」の載っている製品の購入費を含めて「賃上げを目指す事業に係る経費」が補助される見込みです。

 

R5.12.31現在、公募要領が発表されてないため、「カタログ」掲載の内容が定かではありませんが、ロボット等の人手不足解消に効果がある汎用製品の導入ですので、自動各種ロボット、無人決済システム、検品・仕分けシステム、無人監視システムなどハード・ソフト両面が想定されます。

 

製品がラインナップされることで、申請する事業者が機器の性能やスペックなどを容易に比較検討でき、採択されれば、自社での設計・構築等が不要となり、即効で導入し、早期に効果を生み出せます。

 

補助率は、省力化投資補助金(カタログ型)は、下記のとおりです。

 

従業員数5名以下で上限200万円(300万円)、従業員数6~20名で上限500万円(750万円)、従業員数21名以上で上限1,000万円(1500万円)※ 賃上げの要件を達成することで、( )内の値に上限額が引き上がります。また、いずれも、補助率は1/2 。

 

自社を省人化・省力化によって、生産性を高めたいと計画される事業者は、申請しやすい補助金ですので、ぜひとも、活用をご検討ください。

 


【徒然のひとこと】 


当事務所での「補助金申請支援」は、直近7年間、採択率90%超の実績を有しております。

 

国(経済産業省・農林水産省等)、東京都等の補助金について、広範囲な分野において、対応させて頂いております。

 

当事務所は、採択の決め手となり「事業計画書」等の作成において、十分な知見等に基づき、的確な内容を創り出すことができます。

 

行政書士やまと総合法務事務所では、中小企業等の事業者に寄り添って、幅広く、サポートさせて頂いております。

 

ぜひ、補助金申請などに関してのご相談につきましては、お気軽に、ご相談ください。